刀 古備前吉包(無銘)
(こびぜんよしかね)


Katana:Kobizen Yoshikane(Mumei)



古刀・備前 鎌倉初期 拵え付き
第四十五回重要刀剣指定品(平成十一年)(一九九九)




刃長:70.8(二尺三寸四分弱) 反り:2.2 元幅:2.64
先幅:1.72 元重ね:0.57 先重ね:0.38 穴4(内2埋)




鎬造り、鎬低め庵棟低い、小切っ先。 鍛え、板目に杢目交じり、所々大模様に上品に肌立ち、地色やや黒み勝ち、地沸厚く付き、乱れ映り立ち、地景繁く入り、地鉄概ね精良。 刃文、直湾れ調で、小丁子、小乱れ、小互の目を交え、刃縁良く沸付いて匂い深く、刃中小足、葉繁く入り、金筋、砂流し頻りに掛かる。 帽子、湾れ調で、先焼き詰め風。 茎大磨り上げ、先切り、鑢大筋違い、浅い勝手下がり。 金無垢二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。
  上打刀天正拵え(江戸後期 全長99 柄長22.8 鞘 金下地に黒茶混じり変わり塗 返り角、こじり、栗型は黒塗 笄、赤銅魚子地高彫貝の図 下げ緒茶色 柄 親鮫に茶塗茶革巻き柄 縁、赤銅魚子地金色絵、貝の図 目貫、赤銅容彫色絵、貝の図 鍔 山銅地撫角形毛彫、赤銅覆輪 耳に菊模様図 素銅に金着せ切羽)付き。



【コメント】
古備前吉包(無銘)の重要刀剣、鎌倉初期の優美な備前太刀、同派代表工による典型作、古雅な作域が良く示された優品です。
古備前とは、平安末期から鎌倉初期頃に掛けて備前の地に興った刀工群、及びその作刀の総称で、鎌倉中期頃までその活躍が見られます。三条宗近と同時代とされる友成、最も現存作の多い正恒を始め、信房、助包、吉包、恒光、真恒、利恒、『備前三平』と呼ばれる高平、包平、助平などがその代表工に挙げられます。
同派の一般的な作風は、腰反り高く踏ん張りがありながら、先へ行って伏せ気味となって小峰に結ぶ太刀姿、板目に細かな地景を交えて乱れ映り立つ鍛え、直刃か浅い湾れを基調とした焼き刃は、刃中小乱れ、小丁子、互の目を交えて、刃沸良く付き、刃中金筋、砂流し掛かる出来が大半で、華やかに乱れるものはほとんど見られません。
本作は、大磨り上げ無銘ながら『古備前吉包』の極めが付された優品、平成十一年(一九九九)、第四十五回の重要刀剣指定品です。
前述したように、吉包は、平安末期から鎌倉前期に掛けて活躍した同派の代表工で、旧御物の重要文化財を始め、重要文化財三振り、重要美術品六振り等々、数々の名作を世に送り出しています。
寸法二尺三寸四分弱、小切っ先で、腰反り深く踏ん張りのある姿は、鎌倉初期を下らない優美な太刀姿を未だ留めています。
板目に杢目交じり、所々大模様に上品に肌立ち、乱れ映り立つ美しい備前地鉄、直湾れ調で、小丁子、小乱れ、小互の目を交えた焼き刃は、刃中小足、葉繁く入り、金筋、砂流し頻りに掛かる出来です。
姿、格調高い地刃の雰囲気は、一見して古備前鍛冶の作であることを確信させるものがあります。
図譜には、『この刀は、地鉄、映り、刃文、豊富な沸の働き等々、古備前吉包の在銘作に繋がる出来口を見せている。加うるに地刃が健全であることも好ましい。吉包極めの優品である。』とあります。
平安末期から鎌倉初期の作がお好きな方にはたまらない逸品、寸法充分で、金無垢二重ハバキ付き、付属の外装も江戸期の天正拵えで、鞘の色合い等々、雰囲気抜群の素晴らしい作、強くお薦めする魅力的な古備前吉包です。
















【売約済】商品番号:V-2073 刀 古備前吉包(無銘) 拵え付き 第四十五回重要刀剣指定品(平成十一年)(一九九九)

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