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刀 (太刀銘)左行秀(花押)
(さのゆきひで)
嘉永六年二月(一八五三) 足達正達佩之

Katana:Sano Yukihide



新々刀・土佐
(附)青貝微塵塗打刀拵
第二十二回重要刀剣指定品(昭和四十九年)(一九七四)
寒山先生鞘書き有り
『左行秀と固山宗次その一類(片岡銀作著)』及び
『寒山刀剣講座(第三巻)』並びに『昭和刀剣名物帳』所載品
令和六年度(二〇二四)『現代刀職展』刀剣研磨鎬造り部門千葉賞(特賞)受賞作




刃長:74.5(二尺四寸六分弱) 反り:2.0 元幅:3.25
先幅:2.30 元重ね:0.78 先重ね:0.55 穴1




鎬造り、鎬高く三つ棟尋常、中切っ先やや鋭角に延びる。 鍛え、柾目肌判然と流れ、総体的に良く詰み、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、飛び焼き、湯走り掛かり、地鉄精良。 刃文、互の目乱れ主体で、湾れ、箱掛かった刃、大互の目、小互の目交じり、刃縁小沸良く付いて匂い深く明るく冴え渡り、刃中足、葉入り、金筋、砂流し掛かる。 帽子、湾れ調で表は小丸、裏は大丸に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢化粧筋違い。 銅に金着せ二重ハバキ。 最上研磨済み。 白鞘入り。
上打ち刀拵え(全長105.3 柄長24 江戸末期 鞘 黒の螺鈿散らし鞘 こじり、栗型、鯉口は黒塗り 下げ緒、卯の花 柄 親鮫に卯の花蛇腹巻き 縁頭、銘:浜野良直花押 四分一高彫色絵、三国志の図 目貫、四分一容彫色絵、三国志の図(関羽)鍔 銘:浜野良直花押 四分一研磨地高彫色絵、三国志の図 拵え専用銅に金着せハバキ有り)付き。  



【コメント】
左行秀の重要刀剣、同工大成期に於ける代表作、『左行秀と固山宗次その一類(片岡銀作著)』及び『寒山刀剣講座(第三巻)』並びに『昭和刀剣名物帳』所載品、加えて令和六年度(二〇二四)、『現代刀職展』に於ける刀剣研磨鎬造り部門で、千葉賞(特賞)を受賞した名品です。
行秀は、文化十年、伊藤又兵衛盛重の嫡子として、筑前国上座(じょうざ)郡朝倉星丸の里、現在の福岡県朝倉市杷木(はき)星丸に生まれました。筑前左文字三十九代目と称し、その旨を刻銘した作も多く見ます。豊永久兵衛と称し、東虎とも号しました。天保初年に出府し、細川正義門人の清水久義に鍛刀を学び、弘化三年、土佐藩工関田真平勝廣の勧めにより土佐へ下り、安政二年十月には土佐藩工となります。万延元年の終わりから文久二年の初め頃までの間に、再度江戸へ戻り、深川砂村の土佐藩邸にて鍛刀しましたが、慶応三年五月、板垣退助との不和が元で、同年夏に土佐へ帰り、晩年は嫡子幾馬と横浜で余生を過ごしました。年紀作に見る活躍期は、天保十一年から明治三年まで、同二十年、七十五歳で没。
作風は、初期は丁子乱れ風の作もありますが、土佐へ下った弘化三年以降は、広直刃調、湾れ調の刃取りに、刃中は互の目足入るもの、沸崩れるものなどが見られるようになり、それまでとは別人とも思えるような作風に変化、刃縁の沸匂いの深み、明るさは、同工ならではと言えます。こういった作風は、郷義弘、井上真改、長曽祢虎徹らが得意としたもので、同工もこれらに私淑したものと考えられます。
銘は、最初『豊永行秀』、嘉永初め頃から『左行秀』、慶応末年頃からは『豊永東虎行秀』などと、『東虎』を添えた銘振りも見られます。
また嘉永五~六年の僅かな期間に限り、銘に花押を添えた作が数振りだけ見られ、資料的にも貴重なものとされます。
本作は、昭和四十九年(一九七四)、第二十二回の重要刀剣に指定された名品、嘉永六年、同工四十一歳の作です。
前述したように、花押を添えた銘振りは、嘉永五~六年の僅かな期間にしか見られないもので、大変貴重です。
寸法二尺四寸六分弱、切っ先鋭角に延び、反り深め、身幅、重ねのガシッとした堂々たる姿、地刃すこぶる健全、手持ちズシンときます。
柾目肌が判然と流れる精良な地鉄は、総体的に良く詰み、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、飛び焼き、湯走り掛かり、互の目乱れ主体の刃は、湾れ、箱掛かった刃、大互の目、小互の目交じり、刃縁小沸良く付いて匂い深く明るく冴え渡り、刃中足、葉入り、金筋、砂流しが掛かっています。
この頃の作は、前述したように、匂い深い広直刃調の刃に、沸足入る出来が多いですが、本作は特に烈しく乱れて覇気溢れる出来映え、加えて、研ぎも素晴らしいので更に良く見えます。
研ぎは玉置城二氏によるもので、令和六年度(二〇二四)、『現代刀職展』の刀剣研磨鎬造り部門に於いて、千葉賞(特賞)を受賞しています。
玉置氏は、京都市左京区に、『玉置美術刀剣研磨処』という工房を構えており、その高い研磨及び修復技術に加えて、類い稀なる鑑識眼も兼備、次の無鑑査候補筆頭にその名が挙がる名人です。その高い評判故に、研磨予約殺到中、現在は新規予約出来ません。
本作は、『左行秀と固山宗次その一類(片岡銀作著)』及び『寒山刀剣講座(第三巻)』並びに『昭和刀剣名物帳(村上孝介著)』所載品、また所持者の足達正達が、土佐藩士で勤王烈士(天皇への忠誠を誓い、命を懸けて尽くした人物)であったことから、村上孝介(剣掃)先生が、『足達行秀』の号を付しています。
図譜にも記載があるように、付属の青貝微塵塗打刀拵も大変立派、四分一の鐔、縁頭は、三国志図で浜野良直在銘正真作、これも大変良く出来おり、拵え専用の銅に金着せハバキも付いています。
  同工の重要美術品指定品にも、同じ嘉永六年二月日の作があるように、四十代を迎えたこの時期は、同工最良期と鑑せられ、心技体の充実振りが作品からも伝わってきます。
幕末期、勤王の雄藩であった土佐藩、その藩主山内容堂が、行秀の刀を『今正宗』と絶賛したことから、土佐藩士や土佐出身の志士達からの注文打ちが増え、中には坂本龍馬の実兄、坂本権平の名も見ます。また、その雄壮な姿から、『土佐の長刀』とも呼ばれた左行秀、本作もその名に相応しい名品、これはお薦めです。















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【商談中】商品番号:V-2169 刀(太刀銘)左行秀(花押)嘉永六年二月足達正達佩之 青貝微塵塗打刀拵 第二十二回重要刀剣指定 寒山先生鞘書『左行秀と固山宗次その一類』『寒山刀剣講座』『昭和刀剣名物帳』『現代刀職展』刀剣研磨鎬造部門千葉賞【価格はお問い合わせ下さい】

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