刀 備前国住長船五郎左衛門尉清光作之
(びぜんのくにじゅうおさふねごろうざえもんのじょう
きよみつこれをつくる)
天文廿年二月日(一五五一)


Katana:Bizennokuniju Osafune Gorozaemonnojo Kiyomitsu



古刀・備前 室町末期 業物
第十五回重要刀剣指定品(昭和四十二年)(一九六七)
寒山先生鞘書き有り




刃長:67.5(二尺二寸三分弱) 反り:2.0 元幅:3.16
先幅:2.14 元重ね:0.78 先重ね:0.55 穴2




鎬造り、鎬高く庵棟低い、中切っ先やや鋭角に延び心。 鍛え、板目に杢目交じりで、総体的に流れ心に良く詰み、地沸厚く付き、細かな地景良く入り、地鉄精良。 刃文、大湾れ調で小互の目交じり、刃縁小沸付いて匂い深く明るく締まり気味、刃中小互の目足良く入る。 帽子、湾れ調で先僅かに掃き掛け返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢勝手下り。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。



【コメント】
長船五郎左衛門尉清光の重要刀剣、世上『天文清光』と呼称される、末備前最高峰鍛冶の傑作、末備前鍛冶の一作風が存分に示された同工代表作です。
室町期に入って暫くは安泰な世が続いた日本ですが、室町中期になると、足利将軍家の跡継ぎ争いに端を発する幕府の内乱が、京の都で繰り広げられました。いわゆる『応仁の乱』です。京の都は壊滅的な打撃を受け、幕府の権威は失墜、動乱の影響は全国へ波及、世は再び戦国時代へと突入して行ったのです。備前国では、守護大名の赤松、浦上、松田、三村、宇喜多氏が入り乱れて対立抗争を繰り広げると、これに伴って、刀剣需要が再び高まって行きました。備前長船鍛冶は、これら大量の需要に応えるため、一派数十人での大工房を形成し、分業制で大量受注に対応しました。そんな長船鍛冶にあって、赤松氏の抱え工として活躍したのが、長船清光一派です。源五郎、十郎右衛門尉、孫左衛門尉、彦兵衛尉等々、俗名の入る清光が多数いる中で、本工の五郎左衛門尉清光は、ほぼ同時期に活躍した与三左衛門尉祐定と並び立つ名工です。
活躍期は、享禄から永禄の初め頃までで、特に天文年紀作に名作が多いため、『天文清光』と呼称され、賞賛されます。
本作は、その五郎左衛門尉清光の重要刀剣、天文二十年作、世上『天文清光』と呼ばれる名品中の名品、昭和四十二年(一九六七)、第十五回の指定品です。
寸法二尺二寸三分弱、切っ先やや鋭角に延び心で、先反りやや深め、身幅しっかりとして地刃すこぶる健全です。
板目に杢目、流れ心の肌を交えた精良な地鉄、大湾れ調で小互の目交じりの刃は、刃中小互の目足良く入るなど、見事な備前鍛えに変化に富んだ焼き刃、研ぎも最上です。
銘振りも丁寧で力強く、所持者銘こそありませんが、相当名高い武将、若しくは城主クラスの佩用であった事は、容易に想像出来ます。
これぐらいの入念作になると、吟味して厳選した最上の材料で鍛刀していますので、地刃の冴え、茎のサビ色等々、量産品とは比べようもなく、寒山先生鞘書きにも、『湾れ出来見事也』とあります。
末備前鍛冶の最高峰、世上『天文清光』賞賛される名工の傑作、これは見過ごせない五郎左衛門尉清光です。














商品番号:V-2198 刀 備前国住長船五郎左衛門尉清光作之 天文廿年二月日(一五五一) 第十五回重要刀剣指定品(昭和四十二年)(一九六七) 寒山先生鞘書き有り

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