刀 濃州関住二十三代子藤原兼房作
(のうしゅうせきじゅうにじゅうさんだいこ
ふじわらのかねふささく)
昭和己未年吉日(昭和五十四年)(一九七九)
Katana:Noshu Sekiju Nijusandaiko Fujiwarano Kanefusa
現代・岐阜

刃長:78.0(二尺五寸七分強) 反り:2.4 元幅:3.43 先幅:2.37 元重ね:0.80 先重ね:0.60 穴2(内1忍)
鎬造り、鎬高め庵棟低め、切っ先延び心となる。 表裏共に棒樋をハバキ下で丸留める。 鍛え、小板目肌沈み勝ちに詰み、一部独特な肌合いとなり、地色やや黒み勝ち、地沸良く付き、地鉄概ね良好。 刃文、互の目乱れを主体とし、小互の目、丁子、小乱れを交え、刃縁良く沸付いて匂い深く、刃中葉、互の目足繁く入り、金筋、砂流し掛かる。 帽子、乱れ込んで、先掃き掛け返る。 茎生ぶ、先浅い栗尻、鑢化粧大筋違い。 銀ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
【コメント】
本作は、銘を見ると、『二十三代子藤原兼房作』とあり、年紀は昭和五十四年になっています。
二十三代は、昭和五十二年に亡くなっていますので、二十四代の作になるかと思います。
二十四代は、加藤孝雄と言い、大正十一年生まれ、二十三代兼房こと加藤一(こういち)の子で、岐阜県関市栄町に住しました。薫山賞、優秀賞、努力賞等、受賞多数で、平成七年、七十三歳で岐阜県重要無形文化財保持者に認定。古鉄を使用した作刀技術の研究に熱心な人物で、その技術は、子の二十五代兼房こと加藤賀津雄氏、更に孫の二十六代兼房こと加藤正文実氏へと引き継がれています。
本作は、同工五十七歳の頃の作、互の目足が長く入った兼房乱れ交じりの焼き刃は、刃中金筋、砂流しが烈しく掛かっています。一部地に変わり肌があります。
樋がありますが、ズシッと重く、刀身のみで968g、これで拵えを付けるとかなりの重量になるでしょう。
同工も既に亡くなっているかと思いますので、貴重な現存作です。



